日記とか旅とか。

AIRDO初号機ラストフライトに乗るための前泊記〈20210119-20〉

僕がJA98AD退役フライトのことを知ったのは、2021年1月6日。ミスドで卒論を書いている時だった。

即予約した。これだからオタクはよくない。

特典航空券が予約できるけど、ラストフライトは敢えてDOバリューで買った。15000円くらい。少しでもお金を落としたかった。これだからオタクはよくない。

 

往路はAIRDOの特典航空券を予約した。残高が1600ptくらいあり、2月末までは片道700ptで申し込みができる。普段は1600pt前後(路線とシーズンによる)なのだが。

ちなみに、AIRDOのマイレージサービスみたいなやつである「DOマイル」は、航空券購入100円ごとに1ポイント貯まる。最安プランでも10000円くらいするので、100ポイント。つまり、普段の特典航空券は「16万円使うと東京札幌を片道予約できます」くらいな感じ。
もっと言えば、多い時で2000ポイント貯まっていた中の人は、どんだけAIRDO使ってんのって話にもなる。

閑話休題

 

ADO029便、定刻15:50発、東京羽田発新千歳行。なお出発準備のため30分遅延(16:20発)になった模様。

羽田空港第2ターミナルの55番搭乗口から出発だった。お隣の56番搭乗口には、定刻14:40発の函館行き、ADO059便がまだいた。90分も遅れていたらしい。

ベンチはガラガラだった。ソーシャルディスタンスとして1席おきの着席が推奨され、それでも搭乗口付近ですら空きがある。こんなに感染症が広まる前は、基本的に搭乗口付近のベンチは(荷物も含めて)ほとんど埋まっていて、ギリギリに搭乗口に到着することの多い僕は、搭乗口から少し離れた場所に座ることが多かった。

 

飛行機では、(選択の余地があれば)普段は後方の窓側席に座る。写真も撮影する人なので、太陽の位置と飛行経路も計算に入れて、右/左を選択する。

今回は夕方の北行。夕陽を考慮して進行方向左側の座席(A)を選んだ。

機材はボーイング767-300ER。機体記号はJA612Aだった。座席は2-3-2だったが、後方は全然人がいなくて、ほとんど窓側席にしか座っていないような状況だった。感染症が広まってからずっとこうだ。心配になるくらい人がいない。仕方ないんだけど。

 

機内サービスのドリンクは、いつもオニオンスープだ。ふるさとの味。CAさんが迅速に運んできてくれた。本当に圧倒的感謝。

機内誌ラポラの紙版ももらったが、機内オーディオのチャンネルが1つしかない。音尾琢真さんが一人寸劇を繰り広げる “Scene from Hokkaido”だけ。先月乗ったときは6chのFM JAGAも存続してたのに。経費削減、まじか。
中の人は生憎有線イヤホンを忘れた上、CAさんにイヤホンを求めるのを忘れてたので、ずっと『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は聖夜に羽ばたく』を読んでいた。最新刊を読みそびれていてやっと読めているのだけど、やっぱり面白いです。多くは語らない。

 

そして、機内から写真を撮っていた。

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こういう写真が撮りたかった。

3枚目が撮れた時は、なんだか泣きそうになった。

空と夕陽が好き。きっとそういうことだ。

 

新千歳に着くころには、外も真っ暗だった。苫小牧の景色が見えるとそこは北海道なのだが、今日も綺麗な区画を描いていた。

 

 

新千歳も人がいない。びっくりするくらいいない。時短営業をしている店もあり、なんだか寂しかった。

きっと日本全国がそうなのだろう。こうやって、どんどん元気がなくなっていくんだ。

 

宿泊している「JRイン 千歳」もそうだ。「エコノミーシングル」で予約をしたはずが、「スタンダードシングル」が用意されていた。スタンダードの方がベッド幅が広く(おそらくセミダブルくらい)、快適に過ごすことはできている。圧倒的感謝。

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JRイン千歳のスタンダードシングル。機能的な設計で、非常に快適。部屋によってはトレインビュー。加湿器は稼働させる派。

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客室からの景色。左下に見えるは千歳駅
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おそらく「予約客が少ない」→「エコノミーでもスタンダードでも大して(諸費用が)変わらない」→「じゃあスタンダードにアップグレードして少しでも快適に過ごしてもらおう」、みたいなことなんだと思う。恐れ入ります。本当に感謝です。

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フロントで渡された紙たち。部屋に着いてからアップグレードの事実に気づく。

個人的には「JRイン」は北海道の定宿にしたいくらいの快適さだ。札幌(3店舗)・旭川・函館・帯広・千歳と、「なんか宿泊しそうな場所」に効果的に配置している感じがある。札幌と帯広には宿泊したことがあり、千歳は初めての宿泊だ。

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ベッドボードにはAC電源完備。JRインのいいところ。

品質が安定しているのである。多くが新しめの施設だが、価格がリーズナブル。ホテルによっては朝食が無料。帯広で泊まった時は豚丼が食べられた思い出がある。
千歳は1階の「やよい軒」での朝食なため、900円の追加料金がかかる。

 

JR北海道が瀕死に陥っている今、宿泊して支援すべきホテルなのかもしれない。そもそも観光関連が瀕死なんだけどさ。

ちなみに、JR北海道は鉄道外の事業が黒字決算である。確かそう。今年は厳しそうだけど。

 

かくして、2021年最初の渡北1日目が終了した。夕飯は串鳥でたらふく食べて、今これを書いている。

明日(というか今日)は、JA98ADのラストフライトに乗ってくる。今からでも楽しみ。わくわく。

という訳で寝ます。おやすみなさい。