ベア・ドゥ北海道JETラストデーフライト。見送る側は寂しいけれど。 #JA602A <20211208-09>
この記事の目的となったフライトは↓
5時にホテルを出発し、リムジンバスに揺られ早朝の羽田空港へ。
退役してしまう「ベア・ドゥ北海道JET」(B767-300, JA602A)のラストデーフライトに乗るため。
本当はラストフライトであるADO/HD32便に乗りたかったけど、都合が合わなかった。だからせめて、退役日のフライトに乗ることとした。勝手に“ラストデーフライト”と呼ぶね。
羽田空港は割と混雑していた。スーツ姿の人も多い。ビジネス需要も回復してきたのであろう。
私が乗るのはADO/HD11便。新千歳発東京羽田行、定刻06:50発。56番搭乗口より出発する。
56番はAIRDOが多く利用する搭乗口だ。以前もここから乗ったことがある。
スタバでコーヒーとスコーンを買い、窓側のベンチに腰掛ける。朝焼けをバックに浮かび上がる飛行機は美しい。座った場所からはちょうどベア・ドゥが見える。
たまたま知り合いが働いていたのは余談。
JA602A、ベア・ドゥ北海道JETにとって「最後の“いつも”」が始まった。
56番を通過し、最後の搭乗をする。今回の座席は28G。進行方向右側の座席を選択しがち。
機内のスクリーンでは、むかし使用していた機内安全ビデオが流れていた。ベア・ドゥデザインのかわいらしいものだ。
昨夜のロコンジェットと違い、搭乗客はまばらだった。旅客需要はかなり落ち込んでいるし、札幌行き一番便が混雑するには、まだ時間がかかりそうだ。
搭乗はかなりスムーズで、11便は定刻に出発した。
タキシング中のアナウンスは“いつも通り”だった。滑走路に向かう足どりもスムーズ。それはAIRDOで過ごした5年間のうちの「いつもの1日」であることを思い起こさせる。
我々のような利用客を目的地まで安全に運ぶ。
機内にJA98ADのような古さは感じない。機齢は23年、ちょうどJA98ADや私と同じくらいだが、JA602AはANAから移籍してきたという歴史を持つ。ANAでも特別塗装機「モヒカンジェット」として運航してきた機体で、ANA時代に座席リニューアルを行ったはずだ。記憶違いかもしれないけど。
写真撮影をしているうちに、1時間半ほどのフライトは、あっという間に過ぎていく。
機内ドリンクサービスでは「ほたてスープ」を選んだ。オニオンスープでおなじみの「グリーンズ北見」と「北海道ぎょれん」がコラボレーションしたスープだ。ホタテの旨味が身体に染み渡る。市販してほしい。まだ?
機内販売では2022年カレンダーと「ベア・ドゥ北海道JET退役記念キーホルダー」を買った。オタク、こういうとこある。
着陸前のシートベルト着用サイン点灯直前、とあるCAさんが「あまりお話できなくてすみませんでした」と声をかけてくれ、ベア・ドゥ折り紙のメッセージカードを手渡してくれた。いやいやとんでもございません。まことに恐縮です。
そしてJA602Aは、スムーズに新千歳空港に進入、着陸する。
着陸後、搭乗口にタキシングするまでの間のアナウンスで、JA602Aの退役に関することに少しだけ触れられた。ラストフライトではもっとアナウンスするだろうけど、一番便はきっとこのくらいでいい。
搭乗口に到着し、降機する際に、ベア・ドゥ北海道JETがデザインされたポストカードとステッカーまで頂いてしまう。ほんとにいいんですか?ありがとうございます。
そしてJA602Aは、折り返し羽田行きADO/HD14便として旅立っていった。最後の1日は、まだ始まったばかりだ。
見送るだけなのは寂しい。だからせめて、笑顔で送り出した。
これからも"最後"を見届けるばかりなのだから。